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GENKI★マガジン 健康コラム

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健康コラム

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★★★ よく噛むことは健康寿命への橋渡し ★★★

 実りの秋、食欲の秋、食べ物のおいしい季節になりました。食は
健康の基本。毎日の食事をおいしく食べることは、心と体の健康を
保ち、人生をより一層豊かなものにしてくれます。

 現代の我々の食生活をみますと、昔にくらべると噛むことが少なく
なってきています。遠い昔、卑弥呼が生きた弥生時代の人々はもち米、
はまぐりのうしお汁、川魚の焼き物、干物、もろみ、くるみ、栗など
堅くて噛みごたえのあるものを多く食べていたそうです。神奈川歯科
大学の斉藤滋教授らは歴史的文献をもとに当時の食事内容を再現し、
一回の食事で噛む回数と食事時間などを計測するという実験を行い
ました。すると、卑弥呼の時代は、一回の食事で推定約4000回噛んで、
約50分かけて食事をしていたという結果になりました。現代の食事で、
パン、スープ、ハンバーグ、スパゲッティ、サラダなどを食べたとき
の噛む回数は推定約620回、食事時間は約11分という数値になるそう
です。飽食の時代といわれる現代、食べやすさや美味しさを求め、
脂質や糖質が多く含まれる食品や加工品が好まれるようになりました。
その結果として、噛む回数は概ね6分の1になり、食事時間も5分の1に
まで減少することになったのです。脂質と糖質の過剰摂取は生活習慣病
の下地になると世界の多くの国々で大きな問題となっています。
 「よく噛む」という行為は、歯とからだの健康をつくるためには
とても重要な要素なのです。日本咀嚼学会では、よく噛んで食べること
の効能として、癌、認知症、糖尿病、高脂血症を予防することを発表
しています。これらの効能を分かりやすく表現した
『ひみこのはがいーぜ』という標語があるのでご紹介しましょう。

●ひ : 肥満防止・・・よく噛むことで、脳の満腹中枢が刺激され
           満腹感を得られます。
           そして、食べ過ぎを防いでくれます。
●み : 味覚の発達・・・噛むことで食材そのものの味がよくわかる
            ようになり、味覚が発達していきます。
●こ : 言葉の発音がはっきり・・・口の周りの筋肉が発達すること
                 により、はっきりとした発音に
                 なり、顔の表情も豊かになります。
●の : 脳の発達・・・よく噛むと脳の血流量が増え、活性化し、
           記憶力がアップするなど良い働きがあります。
●は : 歯の病気予防・・・唾液が多く分泌されて歯の再石灰化を促し、
             細菌の繁殖を抑えてむし歯や歯周病を防
             いでくれます。
●が : がん予防・・・唾液には、食物の中に含まれた発がん性物質
           や細菌を減らしてくれる働きがあります。
●い : 胃腸快調・・・消化液の分泌が盛んに行われ、食べ物をより
           消化しやすくし、胃腸への負担が軽くなります。
●ぜ : 全力投球・・・力いっぱい運動したり、勉強したりするため
           には、丈夫で健康な歯としっかりとした咀嚼力
           (噛む力)が大切になります。

 よく噛んで食べるとこんなにも良いことがあるのですから、ぜひとも
食生活を見直し、バランスのとれた食事を、ゆっくりと余裕をもって、
しっかりと味わっていきたいものです。そこで、しっかりと噛むため
に必要となるのが歯の健康です。歯の周りの歯肉や骨が炎症を起こし、
腫れや出血、膿が出たり、歯がぐらぐらしたりするといった症状がでる
歯周病になるとしっかり噛むことができなくなります。近年、歯周病が
糖尿病やメタボリックシンドロームなどの全身疾患と関係があること
もわかってきました。歯周病もメタボリックシンドロームなどと同じ
ように、日頃の生活習慣が疾患の発症と進行に深く関わる生活習慣病
であるといえます。予防には日頃からのケアが大切になります。その
基本となるのが歯みがきです。歯みがきは1日3回、毎食後すぐにみが
くのが理想です。1日3回が無理でも、朝晩は必ずみがきましょう。毎日
みがいていても、歯の周りには、とれにくい汚れや歯石がついてしまう
ものです。年に数回は歯科医院にて歯石の除去や歯面の清掃などの
専門的なケアを受けるとよいでしょう。
 健康でいきいきとした生活を送るには、何よりもしっかり噛める
歯をいつまでも保つことが大切です。

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今回は、
山口県歯科医師会 公衆衛生委員会 委員長 實能田(みのだ)さんに
寄稿していただきました。
ありがとうございました。


 

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