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高齢者の食生活意識調査

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高齢者の食生活意識調査

 

はじめに

  「食べること」は動物一般に備わった絶対的な「快感覚」であり、その個体の一生の間つづくものです。ヒトにおいても同様に当てはまります。一方、我が国が晴れがましくも達成した「先進社会」は、生物学的(そして、多くは社会的にも)に弱い高齢者が生活していく上では、むしろ、不都合や不便を生み出してきています。食生活全般もその影響下にある事は想像に難くありません。「快感覚」の不足は脳神経系の活性を低下させ、生活意欲/生活の意義の低下を招きます。痴呆の(進行)予防の点からは明らかにマイナスでもあります。更に、食べられる食品数を減らし、結果的に栄養バランスを崩す事にもつながります。即ち、食生活の不満は「人間らしく生きる」ための基礎を希薄にする可能性が高いのです。

 そこで、今回、本調査をいわゆる「元気高齢者」について、上述の影響の有無の実態を明らかにする目的で行いました。

 その結果、食生活に対する不満と関係している要因として、「独り暮らし」「生き甲斐や趣味を持たない」などが確かめられました。これらの要因は、既に別の立場の調査でも判っている、高齢者の生活意欲の低下と関連するものですが、新しく、「独りで食べる孤食」や、食事を自分で作れない事等からの「配食サービスに頼る生活」も大きな要因である事が判りました。

 そして、咀嚼能力は、特に重要な問題と考えられましたが、「健康日本21」計画、「健康やまぐち21」計画の「健康アクション2010」にも取り上げられた「8020運動」に見えるように、幸い、個人の努力と検診・保健システムを総合的に組み合わせることで、長期的には改善可能な要素でもあります。施策に反映させやすいという特性もあり、大いに配慮したいところです。

 今回、上梓した本報告書を、広く、担当部局でご高覧頂き、内容を吟味のうえ、施策に生かしていただければ幸甚この上ありません。また、本報告書の後半には、市町村別及び地域別の解析結果を掲載してありますので、当該地区で参考にしていただければ幸いです。

 最後に、本調査に粉骨砕身のご指導を賜った検討委員の皆様、多大のご協力をいただいた山口県老人クラブ連合会並びに会員の皆様に、衷心より感謝申し上げます。

平成12年3月

山口県健康づくりセンター

センター長  砂川 博史


目次

A.調査の概要

B.調査結果の概要(全体)

1.調査票の回収率

2.調査回答者の属性

(1)性別
(2)年代別
(3)家族形態
(4)疾病の状況

3.調査結果
(1)食事と健康に対する意識
(2)現在の食事についての満足度
(3)食事準備
(4)食事時の状況
(5)食事時間の満足度
(6)疾病による食事制限の有無
(7)歯の状況
(8)食事サービスの利用状況
(9)食品入手時の不便の有無
(10)食費に対する意識
(11)運動の状況
(12)睡眠の状況
(13)趣味の有無
(14)生きがいの有無
(15)食品の摂取状況

C.調査結果の概要(満足度別)

1.調査回答者の属性

(1)性別
(2)年代別
(3)家族形態
(4)疾病の状況

2.調査結果

(1)食事と健康に対する意識
(2)食事準備
(3)食事時の状況
(4)食事時間の満足度
(5)疾病による食事制限の有無
(6)歯の状況
(7)食事サービスの利用状況
(8)食品入手時の不便の有無
(9)食費に対する意識
(10)運動の状況
(11)睡眠の状況
(12)趣味の有無
(13)生きがいの有無
(14)食品の摂取状況

D.まとめ

E.調査結果の概要(市・町村別)

F.調査結果の概要(地域別)

G.数値表

1.全体
2.満足度別
3.市・町村別
4.地域別